フィリピン ターラックの子供たち

2019/8/12 月曜日

 

 

今日は8人のフィリピンの子供たちに会った。

取材対象を決めるためだ。

滞在は6日間。

取材対象は1人に絞らねばならなかった。

そして、ある少年に対し、この子だと確信した。

 

その子は、父も母も仕事をせず、自給自足で暮らしている少年だった。

学校では1番頭が良く、自分の意見もしっかり持っている。

そのため、自分が置かれている生活環境にとても不満を抱き、それが彼の反骨心につながっている。

 

私はケン・ローチ監督のの「KES」という映画が大好きだが、まさにその子はKESの主人公のようであった。あの作品の態度を私は好む。虐げられ大切なものを蔑ろにされる不運な主人公。主人公は直接的な時代の犠牲者ではないが、たしかに犠牲者だ。その時代を上手く生きられなかった人間たちから抑圧を受ける子供が主人公である。今日会った少年もまさにそうだ。さらに彼は、少しでも今の自分の環境を良くしたい、そのためにはどうすべきかを冷静に見て考えている。

 

果たして彼は何を語ってくれるのだろうか。