フィリピン最終日。日本へ。

2019/8/17 土曜日

 

今日はコンテストの打ち上げ。

ブードルファイトといって、バナナの皮を敷き詰めた上に、ごはんとおかずを乗せて、みんなで手掴みで食べる。すごく原始的風景だった。

 

その後フィリピン流のゲームをした。

フィリピン人の盛り上がりようがすごい。

分かれたチームごとにダンスを考えて披露するというゲームもあり、盛り上がる事とクリエイティブの融合が著しいなぁと感じていた。

彼らは楽しむことの天才たちだった。

 

そして明日4時起きで空港に向かうわけだが、日本へ帰ってからの計画が何も立っていない。明日の飛行機ではそれをしようと思う。今月から撮影に入りたい企画は、物凄くカットを割りたいので、撮影のスピード感が要求されるだろう。現場で没入感を作っていきたい。そしてもう一つ作りたい企画が生まれて、これはとても実験的な作品だと思っている。最近友人の友人に食べるという行為と性について研究している人がいて、その人の話も聞いてみたい。やりたいことと準備のためにすべきことが膨大な気がしてくるが、実現のための要点をついていけば実現はする。そう確信して明日に備えよう。

 

とりあえず明日東京へ着き次第、蕎麦を食べたい。新潟に着いた夜にはえびす亭でラーメンを食べる。その後は、ウチノ食堂にも行く。だいろの湯にも行こう。岩室の農家レストランのステーキ丼も食べよう。あと冷やし中華自分で作って食べよう。

フィリピン撮影 コンテスト

2019/8/16 金曜日

 

 

遂にいよいよ山場のコンテストの日。

取材対象はこのコンテストに参加する。

コンテストの内容は俳句である。

この俳句は、フィリピン仕様になっている。

英語で3つの文で表現するというものだ。

五七五は存在しない。季語も存在しない。

いかにシンプルに感情や出来事を表現するかというのが肝だ。

 

このコンテストで何が一番面白かったかというと、詠んだ俳句以上に、観客の盛り上がりと声援が素晴らしかったことだ。登壇者が俳句を詠んだ後は、観客による名前のコールがあって、それが会場の熱気を作り上げていた。日本の俳句のコンテストでは絶対にこんなことありえないだろうなと思う。楽しむこと、盛り上がることに関してはフィリピンは強い。日本は絶対負けるだろう。そこが彼らの生きる力強さだな。日本のカルチャーは、完全に彼らの仕様へと変化していた。それが最高に面白かった。

 

明日で最終日。明日はブードルファイトを行う。これは、外にバナナの皮を広げてその上に炊いたご飯を乗せて手掴みで食べる。みんなで囲んで食べるので、パーティーのようなものだ。ディープなフィリピンを楽しんでいる。

 

フィリピン撮影 折り返し! まとまらない感情

2019/8/15 木曜日

 

撮影折り返しだ!

あっという間だ。

取材している時は楽しくてしょうがない。

部屋に戻ると、どっと疲れがやってくる。

「なんでここにいるんだろう?」はなくなったけど、自分を現実に繋ぎ止めておく術を見失っている。だから浮足立ってる感じがして不安になる。その理由は、今回の制作を引き受けることを決めたのは自分じゃないからか?

 

将来が不安で、そんな今が不安だ。

すると、夢には高校の友人が出てきて、すごく懐かしい気持ちがする。あの頃を懐かしむのは、現在の不安を紛らわすためか?

 

 

話は戻り、今回クライアントの依頼によるドキュメンタリー映画の制作を通して、その目的を「国と国をつなげるためだ」と大きな視点で見てみることが大事なんだと気づいた。そうすると作る意味を常に感じられる。そうしてモチベーションを上げていくものなのか。

 

それにしても取材対象のフィリピンの少年からは、勇気をもらう。自分の夢に実直で愚直だ。私も、目指すものに進んでいく姿勢を常に保ちたい。1日がそのためにありたい。彼に出会えて良かった。素直で真面目で気の利く優しい少年なのだ。そして彼は神を信じている。

フィリピンでの撮影 日本の文化の輸出

2019/8/14 水曜日

 

 

朝5時からフィリピンにて雨の中撮影。

ワークマンに助けられた。

ワークマンのレインコートの上下と長靴は最強でした。そのまま取材対象の通学の様子をトライシクルというバイクに乗って並走して撮影しました。本作唯一のアクションシーン。良い絵が撮れたと思う。

 

本作は、「フィリピンで生きる14歳の少年の青春」の要素と「文化の輸出輸入」の要素が含まれている。フィリピンの少年少女らの周りには輸入されたもので溢れている。アメリカのfacebookや中国のHUAEWI、韓国のLGなどなど。その中で日本が彼ら若者に何を輸出するのか?そして、彼らは日本の輸出したものに対してどのように反応するか?そこが本作のポイントだ。見ていてとても面白い。日本で伝統文化として素晴らしいと思っているものを畑違いのフィリピンではどう扱われているのか?彼らの生活から見えてくる。どう作品に落とし込んで行こうか?

 

明日から折り返しだ。

フィリピン撮影 明日からいよいよ本番

2019/8/13 火曜日

 

いよいよ明日から密着です。

朝4時起き。4時半に出発して、取材対象が住む村へ。

そしてこれを書いている今、とんでもない土砂降りで、明日の早朝もこれが続いていたら正直やばいな。雨の日はフィリピンの人たちどうしているんだろうか??というか川も近いし氾濫しないのだろうか???恐ろしいな。

 

話は変わりますが、「なんで私ここにいるんだろう?」って毎日なってしまう。嫌な夢を見ることも重なり、ものすごい勢いの水流に飲み込まれそうで怖い。既に飲み込まれているのか?楽しむって難しい。私の頑固さだけが際立っていて、全然柔軟じゃないな。いっそ飲み込まれて流されるところまで流されてしまえばいいのか?私を常に襲う不安はなんなんだ。それはどこから?実は存在していない?

 

とにかく雨がすごい。

どんどん酷くなってきている。

家ごと流されそうだ。

フィリピン ターラックの子供たち

2019/8/12 月曜日

 

 

今日は8人のフィリピンの子供たちに会った。

取材対象を決めるためだ。

滞在は6日間。

取材対象は1人に絞らねばならなかった。

そして、ある少年に対し、この子だと確信した。

 

その子は、父も母も仕事をせず、自給自足で暮らしている少年だった。

学校では1番頭が良く、自分の意見もしっかり持っている。

そのため、自分が置かれている生活環境にとても不満を抱き、それが彼の反骨心につながっている。

 

私はケン・ローチ監督のの「KES」という映画が大好きだが、まさにその子はKESの主人公のようであった。あの作品の態度を私は好む。虐げられ大切なものを蔑ろにされる不運な主人公。主人公は直接的な時代の犠牲者ではないが、たしかに犠牲者だ。その時代を上手く生きられなかった人間たちから抑圧を受ける子供が主人公である。今日会った少年もまさにそうだ。さらに彼は、少しでも今の自分の環境を良くしたい、そのためにはどうすべきかを冷静に見て考えている。

 

果たして彼は何を語ってくれるのだろうか。

フィリピン到着

2019/8/11 日曜日

 

 

約半年ぶりに来たフィリピンは、以前と変わらず。私は懐かしさと親しさを覚えた。

 

第四の故郷になりつつあるかもしれないなと思い、嬉しくなった。

 

今後も度々訪れることになりそうだ。

これも全てご縁。

 

「何でここにいるんだろう?」と、我に帰ることが度々ある。こういう時の心境は言葉にし難く捉えにくく、たまらん。